院長ブログ
医学雑誌形成外科の巻頭言
日本における形成外科領域の医学雑誌としては、克誠堂の医学誌である「形成外科」が一流のものであり、もっとも有名なものです。私たちもこの医学誌でずいぶん勉強してきました。多くのすぐれた論文が載っています。この医学誌の今年の秋に発行されるものに、私が巻頭言である随想を書くことになりました。春頃にこの会社から原稿の依頼をもらっていて、夏の間にこれを仕上げて提出しました。今年の秋に発刊される号に私の原稿が載るわけです。タイトルは何を書いてもらってもかまいませんとういうことでしたが、あまり品のないものを載せるわけにはいきませんので、タイトルは「集団がカラフルであるということについて」にしました。かねてから、ISAPS、つまり国際美容外科学会の理事会の活動はとても面白いものだなあと思っていましたので、ここで感じたいたことをまとめています。理事会は実によくできた人々の集まりで、本当に手術もうまく、頭もよく、人柄も素晴らしい人たちの集団だと思います。国際学会の発展のために生涯をささげるというような感じの方も多いのです。この理事会の活動の中で、Strategic Planning Meeting (戦略計画会議)と言われるものがあり、これがとても面白いのです。2年に1回、世界のどこかで朝から晩まで一日中この会議が行われています。参加者は学会の会長を含んで理事会の半数の7-8人、さらに同じくらいの人数で理事以外の人を入れて会議が行われます。美容外科を知っている人であれば、だれを招待してもいいわけです。実際には広告の会社の方、美容外科機器の販売会社の方、患者さん、クリニックのスタッフ、外国から患者さんを集めて、特定の国のクリニックに紹介するような企業で仕事をしている方、弁護士さん、他の学会などで有名な医師、どこかの国の厚生労働省の大臣、などなどが招待されるわけです。こういう方々を招待して一日かけて、国際美容外科学会、つまりISAPSが今後学会としてどのような方向に進むのがいいか、学会活動として何が必要か、何が不要か、世界の学会会員は何を求めているか、学会でどういうセッションを今後作っていくのがいいかなど、あれこれ議論をするわけです。実にいろいろの面白い意見が出てきて、朝から晩まで本当に楽しい会議になっています。こういう会議の根本にある考えは、世界はどんどん変わっている、その中で国際学会が変化についていかなれけばいずれ消滅するというものです。この会議に参加する人々が本当にカラフルで会議が実りの多いものだったわけですが、そういう経験から集団がカラフルであることは実に強い集団を作ることになり、そこから生まれてくるものは本当に新鮮で実りの多いものになるというような話をまとめたものです。
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下まぶたの切開の位置と切開方法
当院ではなぜか上まぶたや下まぶたの切開のキズの修正も多いような気がします。いずれも再度の切除縫合やサブシジョンと言われるキズのへこみを修正する方法できれいになります。特に下まぶたの切開では他院での手術を見ていると、どうしてこんな部位にメスを入れたのだろうとか、メスを入れる角度さえ注意すれば、このようなトラブルは起きないのに、、というようなケースが多くみられるのは残念なことです。これは多くの場合、形成外科での研修を受けていない医師なのか、形成外科であっても指導医がちゃんと教えていないなどの問題があると思います。
下まぶたの切開部位は絶対にまつ毛の1ミリ下でないとだめです。これが2ミリも3ミリも下になると、キズが目立ってしまいます。また目じりの部分はちょうど角の部分からしわの流れにそってメスを入れる必要があります。さらに特にまつ毛の下の部分では最初にメスを入れる角度が斜め下方向に向いている必要があります。こうすることで切開ライン直下に皮下組織、あるいは眼輪筋が残るわけです。そこから下は手術内容によって眼輪筋の上、あるいは下に剥離を進めることになります。この切開ライン直下に皮下組織や眼輪筋が残っているのが大切な点です。このことによりまつ毛の下の切開線にへこみが残るようなことを防止できるわけです。意外にメスの入る部位が正しくても、へこみが目立って光が上から当たるとキズが目立っている人も多いような気がします。切開線の部位が正しく、へこみが残っていなければ、近くでよく見てもキズがわからない状態に仕上がります。キズが目立つなどの問題のあるケースの修正もこういう状態になるように工夫をすることができます。
投稿者:megaclinic
京都大学総長へのお願い
以前から何回かここでも話したことがありますが、京都大学の構内では私が学生だった頃よりずっとずっとテニスコートが少なくなっています。国際交流会館だとか、生協の建物だとか、研究棟だとか、とにかく新しい建物を建てるところがテニスコートであるわけです。テニスをやっていない人は、あ、ここに空き地があると思ってしまうのでしょうか?
以前は京都市内の大きな一般の大会なども京大構内にある多数のテニスコートを使って開催することができましたし、体育会硬式テニス部、体育会ソフトテニス部などの他、硬式だけでも8つの同好会があり、これ以外に私たちの医学部硬式テニス部、医学部ソフトテニス部などもあり、さらに職員もたびたびテニスを楽しんでおられました。今は同好会はすべて学外でコートを借りて活動していますし、私たちの医学部ソフトテニス部も大会前は学内で試合練習ができないので、学外に多数のコートを借りて試合の練習をしています。学内での練習は毎日することができません。医学部男子も女子も週に2回ずつしか練習できません。それも時間制限ありです。
今吉田の学生寮の取り壊しが裁判になっています。国内最古の学生寮だそうです。私が学生だった時に古い建物が学内にあるなあと思っていたくらいで、本当に古いのです。この取り壊しがいずれ行われると思いますが、ここに新しくテニスコートを作ってほしいのです。おそらく5-6面はできると思います。そのことを私は医学部ソフトテニス部のOB,OG会長として、またヘッドコーチとして京都大学総長にお願いしています。新しい学生寮は何も学内に建てる必要はありません。学外でいいではありませんか。聞くところによると、学生寮は学生が管理するということになっているようですが、実際のところ卒業してもそのまま住み着いている方もかなりあるとか、、。本当に学内にテニスコートがとても少なくなっていて、大阪大学など他の大学と比較するとどれくらい悲惨かということがわかると思います。私も他の大学にはよく行きますが、大阪大学でも金沢大学でも九州の産業医大でも、岡山大学でも本当にテニスコートが何面もあって、陸上競技場など広くて、うらやましくて涙が出ます。京都大学総長、お願いです。京都大学構内にテニスコートをたくさん作ってください。
投稿者:megaclinic
成長因子の治療ーケナコルトとニードルサクション
最近当院へのお問い合わせで、脂肪注入の生着量が多すぎた場合、あるいは成長因子についてのトラブルに関するものが増えてきています。原因の一つはニードルサクションが私が開発した方法で、現状では日本でも世界でも、他のどこのクリニックもこの治療を行っていないからだと思います。今までは脂肪注入の生着量が多すぎたり、成長因子によるしこりや膨れすぎた状態、あるいは痛みなどについては、当院でも切除か、ケナコルトの治療しか行っていなかったわけですが、切開をすればキズが残りますし、ケナコルトではしこりやふくらみが改善しないという問題がありました。お問い合わせも多いので、ここで以下にそれぞれの長所短所をまとめておきたいと思います。
ケナコルト
長所:(1)痛みやかゆみに対しては効果が出ることがある。(2)キズが残らない。
短所:(1)1か月ごとくらいに何回も注射が必要。(2)ふくらみやしこりは多くの場合、あまり改善しない。すこしよくなることもあるが、正常の状態にまではもっていけないことが多い。(3)皮膚の萎縮、陥没、血管拡張、変色などの合併症が起きることがある。(4)液状のものを注入するので、治療予定部位からはみ出して、正常組織に陥没や変色が残ることがある。
ニードルサクション
長所:(1)ふくらみやしこりを必ず小さくできる。またその範囲を正確に設定できる。(2)キズが残らない。(3)ガーゼとテープによる固定が3日程度ですむ。(4)ケナコルトのように血管拡張、変色、陥没、皮膚の萎縮などのトラブルが起きない。
短所:(1)手術の時は麻酔でふくれることになり、さらに針で脂肪を細かく破壊するので、腫れが出てくる。そのためしこりの大きさやふくらみの程度がご希望のラインになるまで正確に減量されているか手術中に確認ができない。吸引で出てきた脂肪の量を見て大体の見当がつくが、あくまでも正確なものではない。(2)そのため3か月後くらいに再度微調整がいることがある。(3)もともとある痛みやかゆみについては、これが完全には改善しないことがある。程度が軽くなることもあるが、変化しないこともある。
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NHKの朝ドラ
みなさんはNHKの朝ドラって見ておられるのでしょうか?今回のちむどんどんは、すこしなんだかなあ、、、ですよね。お兄さんが出てくると、朝から気分が悪くなりますし、何より主人公が見たくなくなるドラマってあり得ないって言うか、、、。チンピラややくざがやたらと出てきたり、もうどうなってるの?って感じです。出演者は本当に台本通りにされていると思うので、脚本がひどいって思いますねえ。宝塚の上田久美子さんのような人が担当だったらいいのにって思わずにはおられません。
最近はあまり楽しくないなあって時々見たり、見なかったりです。それに比べて前回のエールは素晴らしかったですよね。小関祐而の話そのものも楽しかった上に、山崎育三郎をはじめ、ミュージカルやオペラで有名な方も多数出演されて、歌も披露されましたし、朝から感激でしたよね。NHKは朝からこういう楽しいドラマを見せてほしいです。今の放送の分は、朝から重苦しい、うっとうしい、またやくざ、またあのお兄さん、、、ですよね。どうなってるんでしょう?
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宮本武蔵の話
宮本武蔵の名前はだれでもご存知だと思います。剣豪として有名で、生涯60戦無敗という方です。当時の真剣を使った試合では負ければ命がないわけですから、すごいですよね。この方が書いた本で五輪の書というのがあります。戦う人のための教科書です。
私は京都大学のソフトテニス部で大学を卒業以来ずっとコーチをしていますので、この本は面白くて3回読んだことがあります。テニスの試合をする時も全く同じだなあと思ってしまいます。この本には試合をする時は相手が強そうに見えることもあるが、実際は相手もそう思っているので焦ることはないとか、攻める際に同じ技を2回は使ってもよいが、2回ともうまく守れている相手であれば、同じ攻めを3回してはいけないとか、攻める際にゆっくり動くと見せかけて素早く攻めるというようなペースを変えるということが大切とか、雨が降ったり、風が吹いたり、太陽がまぶしいなどの状況があれば、これを利用して戦えなどなど。もうテニスと全く同じなのです。
いろいろの守り方、攻め方、などを指導した最後はいつもよく練習せよとあります。また太刀を持ちては必ず相手を切ると思え、など戦う前の心の問題などにも触れています。もう読めば読むほどテニスと同じです。もしみなさんが相手と戦うなんらかのスポーツをされているのであれば、この本はとても面白いと思います。
投稿者:megaclinic
腫れぼったいまぶたの対策
まぶたの悩みの中に腫れぼったいので脱脂をしたいという方がよくおられます。たしかに見た目ははれぼったいのですが、脱脂ではよくならない方も実はわりに多いのです。日本人のまぶたの皮膚はかなり厚みのある方も多く、こういう方の場合、まぶたが多少でも垂れていたり、二重のラインにかぶる皮膚が多いとかなりはれぼったいまぶたになっていることがあります。こういう方の場合脱脂をしてもほとんど効果はありません。むしろ眉下で皮膚を切除して、分厚い皮膚を眉下で切除して減量するとすっきりしたまぶたになることも多いわけです。
簡単な見分け方は鏡の前で眉を上に引っ張ってみてください。たとえば二重の方であれば、これで見かけの二重の幅は広くなります。つまり二重にかぶっている皮膚が少なくなるわけです。これによりまぶたの腫れぼったい印象がなくなる方は眉下切除で、腫れぼったり目つきが変えられるわけです。こういう方の場合、脱脂は効果はほとんど効果がないので、治療方法の選択はとても重要な問題というわけです。
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国際美容外科学会(ISAPS)の正会員という資格
最近美容外科の広告は本当にすごいことになっていて、本来は手術前や手術後、あるは治療前後の写真の掲載は法律で禁止されています。それでも何となくお構いなしで、あちこちでたくさん見かけるというのが現状です。要するに患者さんから広告にだまされて被害にあったということについて、保健所や警察に届けがないとこのような広告が放置されているという状況のようです。実際に日本美容医療協会の相談室や、私たちのクリニックに修正を求めて来院される患者さんの話を聞くと、医師としてはあり得ない診療を行っていたり、実際には医師でないオーナーがいて、院長はこのオーナーに雇われていてただ給料をもらっているという状況のところもあるようです。診療のレベルも患者さんに深刻な後遺症が残ったりして、治療や手術後に苦しんでいる方もたくさんおられるわけです。
最近私たちがよく質問されることの一つは、安心な美容外科医はどうやって探すのがいいのか?ということです。大手のクリニックだから安心して行ったのに、、、という話もよく聞きます。要するに大切なことは担当する医師の知識、経験、技術がしっかりしていて、診療における倫理面も正しい姿勢で行われているということの確認です。こういうことを知るための情報としては、大手のクリニックだからとか、テレビなどでの派手な広告ではありません。私が一番お勧めしたいのは、国際美容外科学会(International Society of Aesthetic Plasitc Surgery )、通常ISAPS(アイサップス)と言われている世界最大の美容外科と形成外科領域の国際学会の正会員という資格です。日本にも多くの会員がおられますが、皆さん優秀な美容外科医です。この正会員になるためには、まずその国の形成外科学会の専門医の資格が必要です。さらにその国の美容外科学会の専門医資格があることが条件になっています。その上で、すでにISAPSの正会員になっている医師2名の推薦が必要になります。これらのステップの段階で、おかしなクリニックや治療後の後遺症が異常に多い医師は除外されています。また一度正会員資格が得られても、その後診療内容や治療後の患者さんの深刻な問題が多発しているような医師は、ナショナルセクレタリーという各国のISAPS会員の代表の医師、あるいは美容外科学会会長などが、ISAPSに報告をすることになっています。報告があると、会員資格を確認する委員会のチェックが入るようになっていて、問題のある医師は除名されるというシステムになっています。このISAPSの正会員という資格をとっている医師は本当に安全で、まじめに診療をされていて、治療結果も優れているという保障がついているわけです。
どういう医師が安全かという確認のためには、単純にISAPSの正会員であることを確認してもらえば、その国の優秀な医師がどの医師かということが、広告などにたよらなくても簡単に確認できるわけです。
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一部の美容外科
大手のクリニックの一部や、大手ではない一部のクリニックの中にはかなりこわい所があります。具体的に名前を出すわけにはいきませんが、、。でもいくつかの美容外科はやっていることがとても変です。こういう問題のある所は、私たちの美容外科学会でも論文発表などでも、医師の名前を聞いたことがありません。広告などでは出ているようなのですが、、。
患者さんからよく聞く話は、レーザーや肌の相談などで受診したところ、カウンセラーという方が出てきて、あれこれ手術を勧めるということです。とにかく簡単に帰宅させてくれないという問題があって、もう全力で当日の手術を勧めるようです。腫れない、痛くない、自分も受けているなどなど、もうあの手この手の話が続くようです。要するにそこで働いている、あまり技術のない医師でもできる治療、たとえば埋没法、糸のリフトなどに患者さんを持ち込むようにしてあるわけです。当日なら安くなるとか、もうあれこれ話があるようで、結局高額のなんらかの治療を当日受けてしまう方が多いわけです。またこの結果に問題があり、腫れないと言っていたのにすごく腫れたとか、結果が思わしくないなどトラブルも多いわけです。
こういうクリニックになぜ行かれるのかよくわからないのですが、内情を知らない方は素敵な広告を信用したり、大手だから安心などと思われるのでしょうね。とにかくカウンセラーという人は医師でもなく、看護師でもなく、自分が勧めた治療の額によって収入が決まるので、患者さんがどうすればきれいになるかなどはどうでもいいわけです。要するに高額の治療に持ち込めば、自分の給料が上がるというようなシステムになっているようです。こういう方が診察をしていたり、治療の相談をしているのはどう考えても違法です。
こういう所はクレームにも慣れているので、クレーム対応の専門の人がいて、これはこれで話し合いをすると、かなりこわいということも聞いたことがあります。どうすればいいのかというと、医師でない人がカウンセラーとして出てくるところは普通ではないということ、もしこういう人が出てきたら、すぐに帰ること、決して、当日にどのような治療も受けないこと、帰宅させてくれない場合は、その場で警察を呼ぶこと、などなどでしょうか。こういうクリニックが今も存在しているのは本来あってはならないことなのですが、どうすれば、こういうところがなくなるのでしょう?とにかく被害にあった方も多いわけですが、被害にあった方は泣き寝入りをせず、警察に届けを出すとか、地区の保健所に事情を話すとか、弁護士さんと相談するなど、自分以外に新しい次の被害者が出ないように頑張ってほしいと思います。
見分けるためには医師の資格を確認することが一番だと思います。日本美容外科学会JSAPSの専門医であり、日本美容医療協会の適正認定医であり、さらに国際美容外科学会ISAPSの正会員という資格のすべてを持っておられる方は皆さん優秀で、広告にもうそがなく、倫理面でも問題がなく、こういうおかしな診療はされていません。これらの資格のすべてをもっている医師の数はあまり多くないのですが、本来とても優秀な美容外科医というのはこれくらいしかおられないように思います。
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別荘の話
軽井沢などに行くとたくさんの別荘がありますよね。見ていると素敵だなあと思う所も多いのですが、皆さん別荘を持ちたいと思われているのでしょうか?実は私の母方の祖父が親戚のみんなのために別荘を建てたことがあります。京福電鉄という会社が福井県と京都にあるのですが、この会社の社長とか会長をしていた人です。さらにその父に当たる人が北前船のオーナーの一人だったそうです。北前船は今で言うと商社のようなもので、北陸から神戸あたりまで船でいろいろのものを運んでいた会社ということになります。この北前船という組織はいくつかって、そのオーナーの一人が私の先祖の方の一人ということになります。西出孫左衛門という人だそうで、後日この人は函館に引っ越して、カムチャッカに漁場をいくつか持っているような富豪になったわけですが、この人が北陸に住んでいた時に石川県のある海岸に住まいがあったそうです。この場所が海のそばで美しいところなので、祖父が気に入って、ここに別荘を建てたようです。別荘を建てた時は何回かここに行って親戚たちと一緒に海で泳いだり、食事をしたり、楽しかった思い出があります。
でも不便なのは自分たちで食事の準備をしないといけないこと、掃除なども自分でやらないといけないこと、などなど、あれこれあったわけです。問題は祖父が亡くなったあと、親戚一同でこの別荘を共同で管理していこうということになったわけですが、誰もここに住んでいるわけではなく、管理する方にお願いして、週に1回程度、家の掃除、そのほかの管理をお願いしていました。親戚の誰かがある程度順番にここに泊まりに行って夏を快適に過ごそうなどと思っていたのですが、実際にここに行くと、掃除をするところから始まり、布団がすこし湿っていたり、どこかカビの臭いがしたり、食事も周りにレストランなどがなく、食料の買い出しも遠いところまで行く必要があり、あれこれわずらわしいことも多いわけです。景色はまあいいとして、別荘に来て何をしているかというと、掃除、買い出し、食事の準備などなど、これならホテルとか旅館に行くほうが楽しいよねえということになってきたわけです。また海のそばに家がある方はわかると思いますが、潮風で家のあちこちにサビが出てくるんですよね。これで次第に汚い家になってきて、結局親戚のみんなで相談の結果、この家を売ってしまいました。祖父が亡くなってからは別荘については楽しい思い出がありません。
そういうようなことがあって、別荘は面倒だなあと思ってしまいます。毎回好きなように新しいところに行って、ホテルや旅館に滞在して、掃除もせず、食事の準備もせず、快適に過ごしているのが楽しいよねえと思っているわけです。
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